仏事Q&A

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「有り難い」とは、どういう意味ですか?

現在の日本には、物があふれています。食べ物もまたしかり。

物が有り余っているため、万事につけて「有り難い」という気持ちが薄れてきているようです。

物中心の社会ですから、他人の親切・心に対して有り難いという気持ちを抱くことすらも少なくなってきているのではないでしょうか?

ところが昔から仏教は感謝・報恩という考えを大切にし、それらが最も親しみやすい形で使われてきたのが「有り難い」という言葉なのです。

その語源は『法華経』にあるとされ、「是の諸々の菩薩は甚だこれ有り難し」に由来します。本来は、有ることが難い(なかなかない)、めったに会うことができないという意味ですが、ここから転じて、「めったにないことをしてくれた」となり、それは「感激です」となったのです。

仏教では、他人に対する深い友情を「慈」といい、自分の痛みを内省したうえでの他人への思いやりを「悲」とし、これら慈悲を受けた場合に感謝することを重視しました。「報恩」も同じです。

仏教では、人は他の人によって生かされているのだと考えます。現代は優しさの時代だといわれていますが、そういう意味ではお釈迦様の教えは非常に現代的ということになります。

当たり前を手放すと感謝がうまれることを忘れずにしたいものです。