仏事Q&A

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お墓参りにはどんな意味がありますか?

お墓参りは年忌のときだけでなく、機会あるごとに出かけたいものです。

昔からその時期として春秋のお彼岸、お盆の年三回があてられていました。四国では、正月十六日を先祖正月といってお墓参りする習慣があるそうです。

お墓参りの根本は、捧げることにあるといわれています。現在のお墓は、もともと塔婆、すなわち五輪塔が形を変えたものです。五輪塔とは、人間の五体を構成している地・水・火・風・空を象徴しており、それ自体が故人や先祖を表しいます。

ですから、お墓参りは故人その人に向かうように真心を捧げ、墓石を拝みましょう。それが真の「供養」なのです。

お墓参りの作法は特に決められてはいませんが、墓所の周囲をきれいに掃除して、水を墓石の上からかけて、花を供え、線香をあげ、「合掌礼拝」します。

お墓参りにかかせない水を、一般的に閼伽(アカ)といいます。アカとは、梵語のアルガで、神仏に捧げる供物のことです。それが転じて、今では水そのものを指すようになりました。

お墓参りで墓石に水をたっぷりかけて洗い清める習慣ができたのは、ここから出たものと考えられます。

生命は無限の過去につながり、無限の未来へと延びていきます。その永遠の生命の象徴がお墓であり、墓地なのです。

家庭の仏壇とお墓はつながっていて、仏壇に祈ることは、本尊を通して先祖と対面することになります。これに対して、墓地には先祖が祀られており、お墓参りとは、先祖と直接向かい合うことになるのです。