石屋のないしょ話

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数珠は右手?左手?

お葬式や法事の時に持つ数珠は、私たちに身近な仏具といえます。

座っているときは左手にかけ、歩くときは左手で房を下にして持つのが正しい扱い方です。

合掌するときは、左手にかけて右手を添えるようにするか、合わせた両手にかけるようにします。

基本は以上ですが、数珠の使い方はどの宗派でも同じというわけではありません。数珠をこすっていいとする宗派もあれば、禁じている宗派もあります。宗派によって、数珠の使い方や珠の数は微妙に違うのです。

まず、真言宗では一〇八の珠数が正式で、二七個・五四個を略式としています。母珠を右手の中指にかけ、中珠を左手の中指にかけて合掌します。

天台宗は、一〇八が基本で、二四個・二六個を略式としています。左手にかけておきますが、勤行の始まりと終わりには両手を上向きにして、人差し指と中指の間に数珠を通します。そして、数珠をこすり合わせるようにして拝みます。

浄土宗の場合「日課数珠」と呼ばれる二つの数珠を組み合わせたものを使います。四〇個と二七個、あるいは二七個と二〇個を組み合わせたものです。これを左手首にかけておきますが、合掌礼拝のときは両親指にかけて手前に垂らします。両手をこすり合わせてはいけないし、数珠を鳴らしてもいけません。

浄土真宗は、数珠の珠数や形にはこだわりません。簡素な数珠でよく、両手にかけて垂らし、軽く両方の親指で押さえておきます。

禅宗では、一〇八個が正式な珠数ですが、略式で二〇個や三〇個の珠数もあります。数珠は左手の四指にかけますが、すり合わせではいけません。

日蓮宗では、読経のときには二重にして、左手親指と人差し指の間にかけて合掌します。

 

ご参考までに・・・。