仏事Q&A

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死ぬ時節には死ぬが良く候とは、どういう意味ですか?

私たちは、ひとたびトラブルやアクシデントに見舞われると、すぐに慌ててしまい「どうしよう」「困った」と浮き足立ってしまいます。

江戸時代と良寛禅師は、大きな地震災害に遭った親友に宛ててこんな手紙を書きました。

「災難に遭う時節には災難に遭うがよく候 死ぬる時節には死ぬがよく候 是はこれ災難をのがるゝ妙法にて候」。

訳すと、「災難に遭っても慌てず騒がず、災難を受け入れなさい。死ぬときがきたら死ぬしかありません。静かに死を受け入れなさい。これが災難に遭わない秘訣です。」といったところでしょうか。

嘆いたり、諦めたりせずに、あるがまま受け止めてできることを精一杯なすことの大切さを説いたのです。

それが、唯一トラブルを回避する方法だと。

迷ったり、立ち止まることは長い人生の上で必要なことですが、「どうしよう」「困った」と言ってモヤモヤするよりも、腹をくくって「なるようになるさ」という心でいたほうが、どんな逆境でも乗り越えられるものなのです。