仏事Q&A

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トラブル続きと墓相は関係ありますか?

家相や手相などと同様、墓相は易学のひとつです。易とは吉凶を占う術、つまり「よい(吉)・わるい(凶)を予測する」ものですが、それが真実であるかどうかは誰も断言できません。

また、いろいろな流派があり「吉・凶」説にも違いがあります。たとえば、墓地が北向きや西向きはよくないという説。これは、死者を寝かせるとき「北枕」にするので不吉といわれていること、西は太陽が沈む方向なので「隠れる」という意味もあって、負の部分が強調されすぎるということからきているようです。

一方で、そういう凶説に対して逆の吉説を唱える人もいます。いずれにせよお墓の方角などはあまり意味がありません。

要するに、墓相はその人の考え方次第で、あってなきが如くといえるでしょう。実際に墓相を取り入れたお墓は、関東や中部では全体の約2%とわずかです。しかし、どうしても気になるのであれば、墓相の知識のある石材店に相談することが大切です。

もちろん墓相を信じるのは悪いことではありませんが、信じすぎるとかえってトラブルが起きることにもなりかねません。たとえば「墓相が悪いから、お祓いをしたほうがよい」などと弱みにつけこまれて騙されることもあり得ます。それに「墓相がよくないから向きを変えたい」と言っても、お寺や霊園のお墓で簡単に向きや仕様を変えられるものではありません。改葬するにしても、手間と費用がかかります。

そういうデメリットを考えると、発想を変えたほうが得策です。「わるい」という人がいれば「よい」という人もいるのです。その「よい」に目を向けて考えるのもひとつです。また、お墓参りをして供養するのもよいでしょう。悪いことがあったからといってお墓にむすびつけて考えないことです。